「モローラ ―灰―」ギリシャ悲劇オレスティア三部作より
映画でなく演劇だけど
http://www.nhk.or.jp/art/yotei/2005/20060312.html
ギリシャ悲劇はよくしらないけど 台詞はおそらくそのまま取ってきたのだろう
復讐劇 エレクトラとかアガメムノンなど名前だけ知っている人達がアフリカの格好で出てくる ああ たしかにギリシャ悲劇だ そして台詞のしゃべりかたは完全に伝統的な演劇風 シェークスピア劇みたいな
しかし おもしろいのはやはりアフリカ調 登場人物がみんな発達した筋肉を持っており 特に弟であるオレステスの隆々とした体を見ると ギリシャ古典劇なんてのはアフリカ人が演じるのが一番適しているのでは とさえ思える
その直接的な迫力 砂を撒いた舞台上でのたうちまわり叫び吠え
最も印象的だったのは音楽担当のコーサ族 ンゴコ音楽グループ
彼らの役割はなかなか複雑で 伴奏かというとそうではない
まず音楽的には歌って踊ってアフリカの伝統楽器を演奏する 一人が何役もね
最も悲劇的なシーンで天使にラブソングをさながら踊っているシーンはポリフォニックな興奮を感じた のみならず彼らは道具の運搬などの黒子役 はては物語りに介入する 最後にエレクトラの復讐の連鎖を止めるのは なんと音楽担当の彼らだった 絶妙なアイディアだったと思う
終了後の脚本家へのインタビューで 脚本家ヤエルはこのへんは練習の中で自然に生まれてきたものだ と語っていた 彼らの復讐を止める心があのシーンを思い付かせたという しかし亡びゆく文化 という言葉は悲しかった
今日はスピルバーグのミュンヘンにひきつづき復讐ものを堪能した
どちらも政治にかかわっているし ちょっと重い
まあ明日からの一週間への活力になるだろう
そして土曜は仙台だ