gymnoの自由談

音楽系、プログラミング系の内容 方針はいずれ


聴いてきました 人生初N響
http://www.nhkso.or.jp/schedule/local_3.shtml
場所は横浜みなとみらいホール 今いるオケで春に初めてコンサートをやったときもここだった  もうはるか昔のように感じるけど実際のところもう4ヶ月半も経っているんだね  月日の経つのははやいものだ

>>
NHK交響楽団 横浜定期演奏会
2006年9月16日(土) 06:00 PM 横浜みなとみらいホール
[指揮] 若杉 弘・外山雄三
[曲目] 武満 徹/弦楽のためのレクイエム
武満 徹/テクスチュアズ
黛 敏郎/曼荼羅交響曲
ストラヴィンスキーバレエ音楽春の祭典
<<
いずれも20世紀クラシックの超ド名曲ばかりだが 実は真ん中二曲はあまりなじみがなかったり
特に曼荼羅は名前はあちこちで聴くけどCDやラジオでさえ聴いたことのない可能性がある  黛さん 題名のない音楽会の前の司会者だった  時にきわどい発言で朝からどきりとしたりしたけど手堅くて格式があってやっぱハネケンよりよかったな ユーモアの質も


それはともかくとして 出掛けにちょこっと部屋の掃除をしたらほこりであっという間に鼻炎経由の風邪 というか発熱
久しぶりだな プールをさぼっているせいかもしれないが おかげで今日も急遽プールはさぼり 図書館で吉田秋生yashaなんぞ読んでた 市民図書館の一般書コーナーにマンガの棚を置くのはいらぬ混雑のもとだと思う
借りたCDのジャケットでシャブリエラヴェルプーランクに多大な影響をあたえたフランス近代音楽の始祖のひとり)が法学部卒で内務省に20年以上つとめる傍ら作曲活動をし という部分にため息をつきつつ みなとみらいホールに向かう


そういや客として来るのは初めてだっけ
なぜか二回目であるような気がしてならないが思い出せない
やばい
席は下手2階席 ちょうど第一Vnと第二Vnの間の線あたり
指揮者の顔やピアニストの手はよく見える が 弦楽器を全体として拝むにはちと不向きだったらしい 今度はもっと早く予約しよう
プログラムノートには曲の解説など一切なく 名曲だからなのかN響はいつもこうなのか知らないけれど 池辺晋一郎さんのこの演奏会に寄せた文章がなかなか心に沁みた  じゅじゅううっとね ひょっとしたら連載なのかもしれない
彼は高校のころ作曲家を志し とたんに今までクラシック中心だった聴く範囲を近現代に切り替え さらに日本の音楽に興味をもつようになったこと 当時60年代はまだ前衛まっさかりでみんな絶えざる進歩とかがやく未来を信じていたこと 勉強のために一生懸命同時代音楽の楽譜を読み漁ったこと などが 飾らない文章で書かれていた 


曲はいいね 開始と同時に大いに不調を訴えてくしゃみを連発していた鼻がぴたりとおさまる  現金なものだ でも一安心
レクイエムは弱音器を取ったりはずしたり しょっちゅうパート横断的な重奏が出現したり でもあまり忙しそうという印象を受けないのは弾き手が慣れているのかうまく曲が作られているのか とにかくとても美しい演奏だった
二曲目のテクスチュアは曲自体にあまり馴染みがないのに加えて即興的な部分が多く 安心して楽しむ というのとはちと違う 聴き手としてももうちょい主体的な参加が要求されていたのだと思う この前のサントリーホールブーレーズではそれが多少できたけど 今日は古典を聴きに来たので用意ができておらずいまいち入り込めなかった  せっかく生の高橋アキさんを拝めたのに
曲中 演奏者が一定時間 おそらくあいまいに決められたパターンを個人個人好きな早さで何度も繰り返す という部分があったが 一生懸命がしがし得体の知れない奏法をがしがしぽこぽこやっている人 省力モードできこきこやっている人 など様々にいておもしろかった  というかそんな非本質的なところばかり眺めていた  勿体なや


第一部最後の涅槃 これは実によかった
なんとなくメシアンのトゥランガリラ交響曲を思い浮かべてしまうのは アジア的なリズムや楽器の使い方 ユニゾンなどの表面的な特徴によるものだけかもしれないが 思いのほかフランスっぽかった  というかメシアンっぽかった
仏具もどきを含む多彩な打楽器がジャラジャラガンガン鳴って古典的な意味で実に楽しめた  心からの拍手


第二部 ストラヴィンスキー
この人が来日の際冒頭の弦楽のためのレクイエムを絶賛したことで 当時酷評のどん底にあった武満徹が一気に評価されるようになった というなんとも日本的なエピソードが有名だけれど それにしてもこの曲を聴くとどうしてもディズニーのファンタジアを思い浮かべてしまう
ベートーヴェンの田園からはようやくペガサスやキューピッドのイメージが抜けたけど この曲は古典派ベートーヴェンの曲より形式的な部分が少ないせいか要所要所で恐竜が歩き回り火山が火を噴いて困る
客席の位置もあって大太鼓の強打が実にすさまじかった
木管楽器も多彩でよかった  でもいまいちレクイエムや涅槃ほどは楽しめなかったな  なんか和音がとげとげしく感じた  まあ前半のプログラムがむしろやわらかいんだろうけど 作曲年代はずっと前 1921年か
http://ja.wikipedia.org/wiki/春の祭典
不思議だ
アンコールはなし  でも充分堪能したのでよし


いいね 今まであまりプロアマ問わずオーケストラの演奏をコンサートで聴いたことがなかったけど これからは心を入れ替えてまじめに通うことにするか  折角職場の近くにホールがあるんだし
10月3日にはあの鈴木理恵子さんがみなとみらいに来るらしい
http://www.concert.co.jp/ticket/details/suzuki/index04.html
行くか ってぜんぜんオケじゃないけれど
明日の練習 弦分奏 がんばろう

追記:
涅槃交響曲 ではなく 曼荼羅交響曲でした
どくとる 指摘ありがとう  知識の少なさがばれる
思い込みっておそろしい 自分で書いていて気づかないんだからな