gymnoの自由談

音楽系、プログラミング系の内容 方針はいずれ

鎌倉

3連休の中日 昨日は考えられる限りだらだらして 昼風呂に入ったりただでさえすでにブログのRSSがたまりにたまっているというのにネット巡回して新しいブログ群を見付けてしまったり 
で 今日は兼ねてからいずれ と考えていた鎌倉行きを決行
意外と近いんだよね と思っていると 地元駅から北鎌倉まで30分足らず 予想以上に近かった 横浜より近いくらい
今までの土曜に行かなかったのは不覚というべきか  もっとも機会はこれからもいくらでもある
恥知らずにもるるぶを抱えて 鎌倉探索の初心者コースとやらに行ってみる
鎌倉は修学旅行を入れて4回目だが いまだに何がどこにあるのか覚えられない
せっかくかような名所に近いのだから 詳しくなっておくべきである


ということで北鎌倉に降り立つ いちおうsuica用の改札はあったが 人数が多くて追加の機械を導入していた


コースの想定時間は5時間半 いくら僕でもクリアできよう
と書いているからには無論失敗した  まあ予想外のことがいくつかあったので


まず 駅の近くの円覚寺を訪れる
観光客でいっぱい  外国人が多いのは喜ぶべきことなのだろう 
ちょっと違う意味で若者がそれなりに多いのもやはりよいことだと思う
しかしさわがしい  まったくミーハーめ とるるぶを眺めつつ思う


入ってすぐ 漱石の 門 のモデルとなった山門とやらを眺める

いまいち

門を読んでいないからかもしれないけど るるぶの写真はうまいこと撮ってるな と思う 
なんかね 色褪せた感じが年月の重みを という方向に感じられなかった
やはり色彩ごと復元してほしい 
そして 龍隠庵というところにむかう
http://www.kcn-net.org/senior/tsushin/ttemple/taka0205/ryuin1.htm
山門はここから眺めるほうがいい 
木々のあいだから寺や門の頭だけが突き出している様子はなんかラピュタみたいでいい
うーむ ガキだな
たぶん木々が瑞雲のように見えるんだろうな で神々しくみえる と


ここでおもしろいものを見た
三昧琴という純チタンで作られたお椀のような楽器が展示されていた


あとりえ 三昧 
http://www.ne.jp/asahi/zan/mai/
河上知明・河上美津子 ご夫妻かな 
場所が場所だけに 仏具かと思ったがそうでもないようだ
読経のときに鳴らす リンとかいうあのくぁーーーーんという楽器
あれに似た感じだが より重厚で持続する音が出る
さまざまな大きさのそれが並べられて音階のように鳴らすと 実によい心持ち


また 実は知らなかったのだが 今日は鎌倉に来るのによい日取りだったらしい
http://www.engakuji.or.jp/contents/houmotsu.html
舎利殿という建物は修行用のものとかで 外観だけでも正月とこの3が日しか公開されていない 禅寺の特殊な建築様式について坊さまがレクチャーしていた
たいへんだ  もっとも当時の知識層だったわけか




東慶寺  俗に言う縁切り寺
ドメスティックバイオレンス等の理由で夫から逃げ出した妻が この寺の力で解放される
http://www.tokeiji.com/pc/history/history2.html
具体的には妻と夫の仲裁をする あるいは妻が数年ここで修行を積んだのち 行政的な拘束力を裏付けにして 寺が夫に離婚を命じていたとのこと
なるほど これがあれば弁護士は少なくとも民事的にはだいぶ仕事が減るだろうね

明治6年5月、「人民自由の権利」によって松ヶ岡の寺法は、裁判所に引き継がれ、女性も男性同様に離婚の申し立てができるようになった

寺が社会のひとつのバッファになっていた というのがおもしろい
現在は男僧の寺となっているらしい
この寺で雅楽のコンサートがあると聞き チケット購入


長谷川景光
http://www2.ocn.ne.jp/~heiryu/kagemitsu.htm
http://www2.ocn.ne.jp/~heiryu/koen.htm
「平安の薫り」雅楽と香りのひととき
と題して 復元した平安時代の香をたき その中で龍笛を中心に雅楽を演奏する
http://www2.ocn.ne.jp/~heiryu/goannai.html
曲は平安時代の復元と長谷川氏作曲によるもの  CDも出ているらしい
香と音楽とレクチャー
レクチャーが意外におもしろい というかかなり本格的だった
近代雅楽はそもそも明治雅楽と昭和雅楽があるが 昭和にはいって演奏速度が2倍以上遅くなり そのため余計に息継ぎをせねばならなくなった とか それまでいくつかに分かれていた雅楽を国家的に統合した明治雅楽でさえ平安当時のものより遅かったとか
しかしこれはどうやって分かったのだろう 
また よく平安時代に香をきく などと言うが それはアヤマリで 現在行われている香をたのしむ遊びは江戸時代に発生したものでたとえば香の原料が混合されているところが平安のと異なる などいずれも興味深い
自身が復元した香 占唐 せんとう の漢字を説明するのに せんは独占禁止法のせん などとなかなか萌える発言もあり 飽きさせない
音楽はもちろんよかった
龍笛のほかに 琵琶 爭 カッコ ショウコ 太鼓があり 特に途中で龍笛との二重奏もあった琵琶の強靭な音色にしびれた 爭の比較的やわらかい音色をエコーのように使っているのもおもしろかった
そして打楽器の原始的な力強さ  窓ガラスがびりびりふるえ 異世界だった
なお 休憩時間にチューニングをしているのをのぞいたらチューナーを使っていてやや意外だった
あの もちろん平均律ではない独特の調弦は それぞれ何ヘルツ とか決まっているらしい 
*1162645572
惜しむらくは せっかくの超貴重な香が微弱すぎてよくわからなかったこと
この香をきくのはおそらく一生に一度だけでしょう といわれ おそらくそうなのだろうが それだけにぜひとも感知したい と思いながら果たせなかった
近くにいたおばさん方の香水のせいではないか とひそかに恨む


そんな天国的な時間が終わって外に出たら 着信アリ
オケのコンミスから
いやな予感
留守電を聞くと 案の定 今日の練習はどうしたのか と
来週本番のコンサートの練習 すっかり忘れていた  
どう考えても間に合わないので謝ってさぼる  明日はきちんと出ます
明らかに一番弾けていないのに別に仕事でもないのに練習をさぼってどうする


和辻哲郎の墓など よく知りもしないのにわざわざ眺めに行って次は建長寺



さきほどの寺に市が出ていて そこの人としゃべったところ こちらも宝物風入れとかで 普段目にできない脾臓の いや秘蔵の品を見られる というので急ぐ  なんでも当時いかにこの寺が権勢を誇っていたか というのが実感できるらしい

こちらの山門は立派だった
大きさも大きいがそれだけが理由ではなかろう
風景の中での配置とか形状が関係していると思う
もう時刻が遅いので急いで宝物を見に急ぐ たから たから
wikipediaを見て知ったが 

建長寺の境内が広がる谷(鎌倉では「やつ」と読む)は、元は「地獄ヶ谷」と呼ばれる処刑場で、地蔵菩薩を本尊とする心平寺という寺が建っていた。建長寺の本尊が禅宗寺院の本尊として一般的な釈迦如来ではなく地蔵菩薩であるのは、そうした土地柄を反映したものと思われる

へえ そういうことだったのか
たしかにやけに閻魔様が目立ったり 地獄での責め苦の絵がずらりと並べられていたりおっかないな と思っていたが そういうことだったのか
達磨の絵も多かった やばい そういや禅なんて全然しらん
おそらく外国人が日本文化について尋ねることのトップ5には入るだろうから知っておかねばなるまい  エヴァンゲリオンとどっちが知りたがるかな


宝物の説明を見てると たしかに誰々寄進 なんてのが多く 鎌倉幕府さま万歳という印象
一休さんの書もあった  が 読めない
ラカンの集合絵もよく見かけた  そういうもんかね
北陸旅行のときに感銘をうけた応挙や岸駒の絵がやはりわかりやすくてよし
三十三観音の連作は実になまめかしいが 解説によると当時の禅寺で観音絵は流行したとのこと  観音図とグラビアポスターの関連性について近くにいた僧侶に聞いてみたが うーんそうですねえ とのアイマイなお返事
墨絵という描き直しの効かない技法については 実にすごい ということで見解の一致を得て盛り上がったので これはやはりアホな質問だったと言わざるをえない
いまごろ般若湯のサカナにされているだろうか


寺の背後にある展望台を眺めたあと 帰る
帰り際に食べたそばが実にまずかったのは愛嬌
そして 帰りの電車で なんとさきほどの三昧琴の河上氏と鉢合せ
まあ別段話すようなこともなく軽くごあいさつしてさようなら


そんな一日でした
ごめんなさい地域幹事の仕事します来週にむけた練習します部屋かたづけます