gymnoの自由談

音楽系、プログラミング系の内容 方針はいずれ

クリスマスオラトリオ 神奈川県立音楽堂にて

金曜は定時ダッシュして桜木町神奈川県立音楽堂に 以下のコンサートを聴いた

内容 指     揮: 小泉ひろし
出     演: S.平松英子、A.田中奈美子、T.蔵田雅之、Bs.土屋広次郎、Org宇内千晴、Vn.中村静香、Vc.井上雅代
即 興 演 奏: Pno.三宅榛名
合     唱: フェリス女学院大学音楽学部合唱団
オーケストラ: フェリス室内管弦楽団
曲     目: J.S.バッハ/クリスマスオラトリオBWV248(第1部〜第3部)
岡島雅興/むかし博士らが
ヘンデルーハルヴォルセン/パッサカリア

バッハに惹かれたのだろう と思うだろうが 実際にはクリスマスとまったく関係ない 三宅榛名の即興がめあて
実はこのひとの演奏はCDでしか聴いたことがなく いつかは
と思っていた  そういやこのひとはフェリスの教授なのであった

例によって数分前にとびこんだが よくかんがえたら普通に大学音楽団体の演奏会である
この手作り感がホールのひなびた感じと変に調和してしまってやや不安を覚える
ちなみにこのホール いつも利用している県立図書館のすぐとなりにある
今見たら なんと

ギドン・クレーメル&クレメラータ・バルティカ室内管弦楽団
ヴァイオリン・ソロ&芸術監督:ギドン・クレーメル
公 演 日 2007年6月16日(土)
開  演 15:00 
料  金 全席指定 一般7,000円 シルバー6,000円 学生席2,000円
発 売 日 12月23日発売

とのこと
学生席安すぎ 
クレーメル 神奈川に来るのか しかもよりによってあのホール
室内オーケストラだからみなとみらいホールは大きすぎるのだろうか それとも実は音楽堂はよいホールなのだろうか  よくわからん 

で コンサート
ヘンデルはよくわからず
お待ちかねの即興演奏
榛名さんは結構な齢に見えたが そりゃそうだろ
バッハのいわゆる 主よ人の望みのよろこびよ つまりカンタータ147番のコラール編曲をわりと適当に弾きつつ霊感の降りるのを待つ
で かなり激しい即興に移るのだが 正直よくわからなかった
バッハとの関連もほとんどわからなかったし 演奏家の霊感がじかに手を通して音に現れる興奮 というのを感じられなかった 
もっともこれは僕が即興というものにあまり馴染がないせいが大きいのだろう

さて帰るか 今ならそしらぬ顔で会社に戻るのもありかな などと思いつつ いちおうメインのクリスマスオラトリオをあまり期待せず待つ

合唱は総勢80名以上いただろうか 先週のBCJとはえらい違いだ
フェリスと聞いてちょっと心配していたが ちゃんと男性もいて安心した
オケは バイオリン3人ずつ チェロ バスそれぞれ一人という完全にバロック規模
好感

で オラトリオ
このクリスマスオラトリオは6曲から成り 前半3曲が年内の降誕祭用 後半3曲が1月6日の公現祭までの新年用につくられている 
この日に演奏されたのは前半3曲
Jauchzet, frohlocket 喜び 歓呼せよ
で始まる
いい感じ とてもよかった
音で空間自体を作り出して行くような古楽器とちがって 絶対的な空間を前提とするような腰の座ったモダン楽器による演奏ではあったが オケの編成の少数精鋭的な小ささがうまく効いて歯切れの良い溌剌とした冒頭合唱だった
以下 アリアやレチタティーヴォでも 通奏低音がうまく鳴り 自然にバッハに入り込めた  それにしてもチェロの女性はひたすら弾きつづけていたが いくら通奏低音とはいえ これは大変な重荷だろう
もし このひとが何らかの理由で演奏不能になったら

申し訳ありません お客さまの中にチェリストはいらっしゃいますか 
とかいうことになるのだろうか  などと妄想する

いい夜だった
合唱は特にうまい というわけではないが あたたかみがあり 音楽をするよろこびがあったように思う
演奏会で心から拍手したことは今まで2回しかなく それはどちらも圧倒的な演奏によるものだったが このときは 演奏者全体へのねぎらいと感謝の意志で拍手をした
なんとなくクリスマスの気分になっていたのかもしれない

クリスマスにはバッハのオラトリオを

友人が偶然にも昨日この曲を歌ったらしいが なんとうらやましいことよ