gymnoの自由談

音楽系、プログラミング系の内容 方針はいずれ

失楽園読了

昨日の昼ころでしょうか ううむ長かった 
とはいえ ほとんど全ての訳注を参照した最初のほうと違い 後半はかなり飛ばし読みだった
地獄でのサタンの怒りや堕天使たちの会議 混沌の中の飛行などは胸躍るものがあったが ラファエルのアダムに語るサタンとの戦いは 典型的に勝利者の側から見た記述のにおいがぷんぷんしたし サタンがしょぼすぎる 訳者もツッコミを入れているようにさえ見える
ガブリエルが旧約聖書福音書を概説する終わりの数章はほとんど5分ほどで通過   今後アブラハムからイエスまで語ろうというのにヤコブだのイサクだの最初のほうだけ細かくてあとはすっとばすようでは誰かさんの修論発表のようではないか 計画性がなさすぎるといわねばならない

これは悪役びいきもしくは判官びいきなのであろうか
しかしダンテ「神曲」でも天国篇は天国的につまらないというし(「ザグレート」とは関係なく)ただでさえキリスト教的な抹香臭さの中にあると胡散臭さを感じるのは事実だ
判官びいきに関しては別の機会に書きたいが あれは欺瞞の感情であると思っている

それはともかく あとがきを読まずに本編を読んでしまったが 17世紀前半のイギリス国教会成立から清教徒革命でクロムウェル革命政府に熱心にめしいるほど(変換されない)協力した末の王政復古に望みを失ったミルトンが未来に望みを託したとの記述はなかなか泣ける 創作の背景についてもう少し知りたいものだ 
 
http://www4.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=437417&log=20050218
さるさる日記に名作のあらすじについての見解があった 失楽園のあらすじ?堕ちて堕とされて救われるだろう?うまく書けない
神の発言がなんとも負け惜しみにしか見えない